理事長ご挨拶

理事長就任にあたり 高橋 均(新潟大学脳研究所病理学分野)

高橋均2010年4月から、本学会の理事長を務めさせて頂くことになりました高橋です。就任にあたりご挨拶申し上げます。
日本神経病理学会は、昨年、第50回総会学術研究会を終え、本年から新たな50年に向かって歩み始めました。21 世紀、「こころ」の時代、脳神経医学の重要性はいかなる国においても明確です。そのなかにあって、神経病理学、そして本学会が果たさなければならない役割、進んで取り組まなければならない分業は決して小さいものではありません。また、その役割・分業を担うことへの医学界コミュニティ、そして国民の期待には実に大きなものがあろうかと思われます。

さて、先ずはこの1年、私は、理事並びに各種委員会の委員長共々、橋詰良夫前理事長の掲げた学会の当面取り組むべき課題をそのまま継承することで、本学会の発展に努めたいと思います。それらは、(1)アジア神経病理学会の発展(2011年、中国で第2回学術集会が開催されますが、日本からの多くの学会員の参加が望まれます)、(2)神経病理学会地方会の確立(昨年、新たに発足した地方会もあります)、(3)機関誌「Neuropathology」の充実(国際誌としてのアイデンティティの確立へ向けて、さらなる飛躍が必要です)、(4)日本におけるブレイン・バンクおよびそのネットワークの構築(「言うは易く、行うは難し」をどのような形、仕組みで、現実に役に立つものとしていくのか、更なる取り組みが必要です)。

本学会は、基礎研究者を取り込んだ脳神経科学、さらに臨床医を取りこんだ臨床神経医学(神経内科、脳神経外科、精神医学、小児神経医学など)と神経病理学が相互に有益に融合したユニークな学会といえます。現在、その会員数は約1,200人余です。今後、基礎、臨床を問わず、多くの若い人たちに参加、入会していただき、その活躍の場にして欲しいと願わずにはいられません。新たな50年への船出、それは同時に、神経病理学、そして本学会をどのように若い人たちへ継承し、発展させていくことができるか、この恐らく何よりも重要な課題への船出でもあるのではないでしょうでしょうか。

本学会の発展には、関連学会等との協調はもちろんですが、自らは開かれた、自由で、多様な学問の場を創出すべく、民主的な学会運営が不可欠です。よろしくご支援下さい。

2010年4月